生タコをゆでる
ギリシャ人街でもあるアストリアの魚屋では、地中海料理の代表的食材(言いすぎ?)でもあるタコはかなり鮮度のいい状態でまるごと売っています。いつかこれに挑戦したいと思っていました。
「いつか」って「今」さ!
全体像をカメラに収めてみたかったのですが、まな板に収まるサイズではないわ。売っている中では一番小さなものだったんだけど。。。値段はパウンド$6.99で17ドルでした。思ったより高かった。
タコにも種類があるんだけど、これはマダコかなあ・・・。イカ市民ハコダテンヌはあまりタコには造詣が深くない。
魚屋さんでさばいてくれるのでお願いしました。ほんとは頭の中の内臓とかを自分で取ってみたり眼球とかクチバシとか観察してみたりしたい気持ちもあったのですが、初心者なのでハードルはみずから下げてみました。謙虚。
やっぱり目とか抜かれちゃってる。頭の中もきれいにされてます。すぐにゆでられるようになっているので観察したいとかいう人でなければありがたいですね。
持ち上げてぶら下げてみるとこのくらいの大きさ。
タコわしづかみ。
魚屋さんでゆで方を教えてもらって来ましたが、ネットでもいろいろ調べてみました。ポイントは1)塩でよくもみ洗いをしてから2)よく沸いたたっぷりのお湯でゆでるという二点に絞られるようです。
ザルにあげて塩をガッツリ(カップにひとつくらい使ったかなあ)あてて、両手でもみ洗い。
ウヒーーー!吸盤が!吸い付いてくるーーーー!
いつかすし屋でタコの刺身食べたときに口の中を吸盤で吸われて取れなくなって焦ったことを思い出したわ。。。
ネットで見つけた情報では、漁師さんなどはタコを頑丈なビニール袋に塩を一緒に入れ、それを洗濯機で45分もまわして洗うとのことでしたので、私もそのつもりでシッカリもみまくります。
ぬめりがなくなったようなら水で洗い流します。
ハイきれいになりました。
実は一度函館の母に電話して、生タコのゆで方を訊いたことがありました。母が生のタコを一匹ゆでたりしたのを見たことはなかったんだけど一応な。そしたら以外にも打てば響くような回答が得られました。
母 「あー知ってる知ってる!大根で叩くんだよ!テレビで見たわ。」
ゆう 「だだ大根で叩く?(そしてテレビ情報?)」
母 「そう。そしたらそのうちにタコがあきらめたようにグッタリする。」
ゆう 「えちょっと待って!!生きてるタコを大根で打ち殺す?」
母 「イヤ、死んでるタコなんだけどね、大根で叩いてるうちに質感がぐんにゃりしてきてた。テレビでは。」
ゆう 「そそそうなの・・・それは大根じゃなきゃダメなのね?」
母 「なんかそう言ってたよー。テレビでは。」
「テレビでは」を連発し、あくまで責任の所在地外の立ち位置をキープする母に一抹の不信を覚えましたがグーグルさんに確認してみたところ、大根に含まれるジアスターゼという酵素がタコのたんぱく質に働く&叩くことで筋組織が柔軟になるらしいとの情報がみつかりました。ホホー。まんざらデマではなかったんだ。
じゃあやってみますとも。
実際に大根で叩くと柔らかくなるのかどうか確認するため、二本の足にタコ糸をしるしに結び付けて、この二本のみ叩いてみることにしました。
酵素がどうのというからには、大根も皮をむいた断面で叩かなければ意味がないのだろうな。
大根で生ダコを打つ。シュール。
けっこう音も出るし満足するだけ叩いたらいいことにしましょう。その間にお湯を沸かしておくのですが、いつか寿司屋さんから「タコは番茶でゆでるといい」と聞いたことがあるので番茶を煮出してみました。色が良くなり皮がはげにくく、また身の味もよくなるらしい。
タコは持ち上げて足のほうからお湯に入れては出し&入れては出しを数回繰り返するのが足先をキレイに丸めるコツだそうです。コレやってみたかったの。
足先がかわいらしくくるんと丸まったら全体をお湯に入れます。
ゆで時間はタコの大きさにもよるのでしょうけどネットでみてもマチマチで、3分という人もいれば25分という人もいらっしゃるようです。私は今回使ったタコがわりと小型なこともあるし生っぽくいただきたいので5分ほどゆでてみることにしました。火は終始強火です。
茹で上がったら速攻ザルにあげてー。
水道水でザーッと荒熱をとったらー。
氷水で急冷させます。
さわってもじんわりと熱を感じなくなるくらいに冷やします。
次回のアップでタコのスペイン風カルパッチョ、そしてその次にタコと大根の照り煮、そしてさらにその次にタコのザンギを更新予定です。