豚の骨があるならトンコツスープを取るしかないよね
煮豚を作るのに肩をひとつ買ってきてかたまり肉を取ったのですが、コレ・・・捨てるのは忍びなかったの。
立派すぎて捨てられない気持ちになってしまった骨。
生き物をいただいているのだし、せっかくだから無駄なく骨も使ってスープを取ってみることにしました。
肉から骨をはずす作業はけっこう大変やりがいのある作業でした。
ネットでトンコツスープの取り方をいろいろ調べてみましたが、1)カナヅチで叩いて骨にヒビを入れる、2)タップリのお湯で一度ゆでこぼして臭みを取る、 3)水でキレイに洗う、そして4)香味野菜を入れたタップリのお湯で3-4時間煮る・・・というのが一般的なレシピのようでした。
じゃあやってみるか。
カナヅチとかそういうフツーは使わない道具をお料理に使うときの高揚感てハンパないですよね〜(ね〜とか同意を促すなよ!知らねえよそんなの!と、みなさん心の中でつっこんでいるのでしょうなあ・・・)。
頑丈なビニール袋を二重にして骨を入れ、床において力いっぱいカナヅチで殴りつけるアタシ。力が入りすぎて「コラァ!」とかつい声が出ちゃう。事情を知らない人に見られたら狂女確定。
しかしちょっとやそっと叩いたくらいじゃヒビなど入る気配もないわ。
力いっぱい殴りつけるんだけど、狙いが外れて自分の足でも打ちつけたら病院行かなきゃならないレベル&台所の床にヒットしてしまったらタイル割れるレベル・・・と心配になったのでいったん外に出てアパート裏のアスファルトの地面にて作業を開始したのですが、私の姿を誰かがみたら速攻で子供を家に隠したうえに「カナヅチを持った怖いおばちゃんに連れて行かれるよ!」と子供に言うことを聞かせるためのナマハゲ的存在に持ち上げられてしまう・・・?と自問の上すぐに帰ってまいりました。すごすごと。
驚いたことに、あれだけカナヅチで殴りつけたのにほとんどヒビらしいヒビも入らなかったのです。。。よくカナヅチで殴って殺人とかあるけど、人の頭骨がやわいのか、豚の肩骨が強いのか、殺意というものがそれほどの力を発揮するものなのか・・・。
しょうがないのでそのままタップリの水を張った鍋に入れ、火にかけて沸かし、二分ほど沸騰を続けた後で水でキレイに洗って準備はオッケということにしました。
それでも軽くヒビの入ったところから血のようなアクのような塊が浮き上がっていました。成果あった?成果あった?
たまねぎ、にんじん、セロリ、粒こしょう、パセリの茎などを多めに使い、タップリの水で煮始めました。
一度下煮のつもりで湯びいてはいるけど、黒いアクがガンガン出てきました。これは全部掬い取って捨てます。
後はゆっくり煮るだけ。
私は白くにごった感じにしたかったのでフタをしたまま煮ました。透き通ったスープにしたいときはフタを開けたまま煮る・・・といいますが、家中に獣臭が立ちこめます。
4時間ほど煮て、味見をしてみたらスゲー!ラーメンスープの味だ!骨を取り出してキッチンペーパーを敷いたザルで熱いうちにスープを漉します。
こういう料理をした後は決まって「ウチに犬がいればこの骨に大喜びして穴を掘って隠したりするんだろうけど・・・せめて妹コケ子のめんこコッカーズが近所に住んでいれば・・・」と大きくため息をついてしまいます。ハァ〜・・・。
←デザートのパイナップルヨーグルトを前にお座り&待てをさせられている様子。
ミライ 「アタイたちイチゴとか塩トマトとか好物だからそういうワイルドなものにリアクションを期待されてもちょっとねー」
ゆう 「おまいら函館の実家から1パック880円もするイチゴを送らせて食べてるそうじゃないか。海外居住者はパスタを重曹でゆでている(下記参照)というのにいい身分だなまったく。」
セイラ 「そういうこと言うと北海道とNYの物価や不動産価格の鬼違いを理解しないアラ還両親に『コケ子は庭付き一戸建てなのにお前はネズミが出たり雨漏りしたりするアパートに暮らしたりして』とかってまた不憫がられるぞー」
思ったとおりに白くにごった、豚味シッカリのスープになりました。
のちに煮豚の煮汁といりこのダシでラーメンスープにしましたが大満足!時間がかかるけど基本的にほったらかしでいいので、豚の肩やハム肩などを使って骨をどうしようかと思った方はぜひお試しください。
しかしラーメン屋ではトンコツや鶏がらで大量のスープを取るのは毎日大変な仕事でしょうなー。塩分とかカロリーとか心配だからラーメンの汁は残している人が多いけど、自分で作ってみるともったいなくて残せない気持ちになりますね。
P.S.
ラーメンの麺も手に入りにくい海外在住のみなさま、重曹を入れたお湯でパスタをゆでるとラーメンの麺になりますよ。という記事がございます。やってみると確かにそれっぽい感じになります。好奇心旺盛&しまり屋の奥様はぜひお試しください。
デイリーポータル:重曹でスパゲティがラーメンになる ピンクの服は着る人を選びますね(一番最後の写真がモロにアタシのツボで、何度見ても声を出して笑ってしまう)。
魚を食べた後は「ウチに猫がいれば・・・」とため息をつくアタシにクリック。