グース焼いたよ!

ドイツ人のドテラのノスタルジックなリクエストに応えてグースを焼きましたよ!
 ドテラのドイツ人お友達ご家族を招いて早めのクリスマスディナーしたよー!


新しいカメラを使いこなせていなくて写真が少ない&写りが暗くて残念。撮った写真の明度を加工することとかもできるらしいけど、まだ付属のソフトとかも使えてなくて。


ヨーロッパではクリスマスのディナーにグースを食べることが多いのだそうです。日本ではなかなか手に入りにくい食材だと思いますが、在外日本人奥様のご参考になるよう、また日本で「グースとか食べたこと無いけどどんなものなのかしら」みたいにご興味をお持ちの方の好奇心を満たすべく書いてみます。


グース&その他の鳥系食材
一番身近な食材はやっぱり鶏(チキン)ですよね。私はこれまでチキンの他にターキー(七面鳥)、ダック(アヒル・鴨、合鴨)、ダックリング(若いダック)を料理したことがありますが、実はグース(ガチョウ)ははじめてです。そしてクエール(ウズラ)とピジョン(ハト)もぜひ料理したいんだよなー。あとウサギ。


過去レシピよりご参考:
鶏を絞めてもらってきた
ターキーを焼こう
鴨胸肉のオレンジスパイスソース
鴨胸肉の赤ワインとプラムのソース
 ←お気に入り画像


これらと比較すると、グースは肉にとても野性味が強いです。油も強く、肉は胸肉も赤身で(鶏やターキーは腿肉は赤いけど胸は白いですよね)味が濃く、どの部分も食べ応えがシッカリしています。

ヨーロッパ諸国での価格はわかりませんが、アメリカでは鶏やターキーと比べるといくぶん高価です。

普通は1パウンドで5-8ドルくらいの値段で、一羽買うとサイズによって60-90ドルくらいになるのですが、アストリアにある肉屋で一羽18.50ドルで買えてしまいました(たぶんパウンド4.99なのを間違えて1.99と打ってしまったのだと思いますが、間違いに気づかれる前に速攻購入)。


下準備するよ!@前日

包装をあけてみると、すごい脂肪!もう全体が油まみれですべりまくって二回くらい落っことしました。そんな感じだったので、使い慣れてない新しいカメラを落としたりするのも怖いので写真も撮らないことにしまし・・・・イヤ待って!これは写真とってお見せしたい!


グースのお腹の空洞に入っている首骨を取り出そうとしたのですがなにこれ予想外。「いるのはわかっとんじゃー出てこんかい」とかってドア蹴ったら安岡力也が出てきちゃったくらいの意表外の迫力と言えば伝わりますか?
 「おまえそれグースにも同じこと言えんの?」


なにこのサイズ。
 えええ???
つい最近料理したターキーのたやすさからはほんとに信じがたいのですが、力いっぱい引っ張っても出てこない。なんか角度とかあるのかもしれないけど、油がすごくて滑りすぎてどうにもできない。こんなところでこんな苦戦するとは、お料理ってほんとわからなくて楽しいですね!


やっと引っ張り出しました!
 内臓もターキーよりでかい。ガタイ自体は前回使ったターキー(14パウンド)より小さいのに。グースってチキンやターキーよりも骨や内臓がシッカリしているのでしょうね。実際14パウンドのターキーで10人くらいのディナーになるのに、10パウンドのグースを4人分のディナーにしてほとんど残らなかったことからもグースの可食部の少なさがわかりますね。


腹の中に脂肪がけっこうあるのでできるだけ取り除きます。このとき余分な皮も切り取りますが小さいナイフとキッチンばさみが役に立ちます。上の写真のまな板中央にあるのが取り除いた脂肪と皮ですが、けっこうな量。


ターキーの場合、肉自体が淡白で脂質が少ないのでぱさつかず風味をつける目的でブライン(調味した塩水に漬ける方法)したりクロスをかけてバスティング(タレやソースを書けながらローストする方法)したりといろいろ小細工をしたくなるのですが、グースの場合、肉自体の味が強く脂質つも充分なのであまりいじらずシンプルに焼くのが一番かな・・・と思ったのですが、レシピを検索すると「グースは脂肪は充分だが肉質が固く肉に匂いがあるので、肉をジューシーにし、匂いを消し風味をつける目的でブラインするのもアリ」という情報が見つかりました。


なのでブラインしちゃうことにしました。4リットルほどの水に塩200g、砂糖200gを溶かし、りんご、オレンジ、レモン各一個を切って混ぜました。風味付けにほんの少しのクローブ、黒こしょう、シナモン、ローリエの葉を使いましたが、香りは好きなスパイスやハーブを自由に使っていいと思います。


このブライン液にグースを漬けて冷蔵庫に入れておきます。充分な大きさの容器がなければゴミ袋を二重にして使うといいでしょう。24時間のブラインなら長いような気がしたので、前日の夜に用意しました。


いよいよ焼くわよ!
焼き方はシンプルにしました。10パウンドくらいの大きさなので、350度(摂氏175度)で3時間弱くらい焼きます(ご参考:Cook Time, Goose and Duck


ブライン液から取り出し、全体の皮をフォークや尖ったナイフの先などで刺しておきます。これをしておかないと焼いている間に余分な油が流れ落ちず、皮がパリッと来ないそうです。ブラインしていない場合、この後で肉の表面と腹の空洞に塩こしょうを多めにすりこみます。用意ができたらオーブンを温めて、ラックに載せてオーブンパンに入れて焼きましょう!私は香り付けに、ブラインに使った果物を少し腹の中に入れておきました。


焼いている間、基本的に何もしなくてもいいのですが、もし途中で油が出すぎてラックの高さよりも多くなりグースが油に浸ってしまっているようなら、出てきた油を取り除いた方がいいでしょう。また、焼きあがる30分ほど前にはちみつ、バター、砂糖、糖蜜などを混ぜたタレを全体に塗って焼き上げるとツヤツヤするし皮が甘くなってステキですね。


グースはターキーやチキンと比べて胸が薄くわかりにくく、アホな話ですが今回私は間違えて胸肉を下にして焼いてしまいました。焼き終わって切るときになってアレ?みたいな。肉が薄いので火のとおりは問題ないのですが、胸肉の皮にバターと砂糖を塗って焼き上げたかったので軽く悔やまれました。


グレイビー&付け合せ作るよ!
グースを焼いている間にグレイビーと漬けあわせを作ります。
ドイツ人のドテラはマッシュポテトかクヌーデル(じゃがいも団子)、そして赤キャベツが欲しいそうです。

赤キャベツ(Rotkohl)、アマゾンにリンクは日本ではなじみのない食材で、私もこのスッパ甘いキャベツのよさがまだ理解できていません。瓶を買ってきて、ザルにあげて一度軽く洗って水気を絞り、白ワインとバターで炒め煮にしました。適当に。自分で食べたいと思わないものって作ろうとしてもあんま熱意がこもりませんよね。


腹から取り出すのに苦労した首の骨を包丁で叩いて、たまねぎ、にんじん、セロリなどの香味野菜と塩こしょう、好みのハーブなどで炊き出します。あまり水分を多くせず、できあがりがカップ1.5-2杯くらいになれば充分なくらいに水の量を調節し、鍋にフタをして二時間くらいも炊けば充分だと思います。白くにごったスープが取れますので熱いうちに漉します。

私はこの後、みじん切りのたまねぎをローストグースから出てきた油で炒めたところにこのスープをいれ、白ワイン少々、塩、こしょう、それからほんの少しの砂糖で味を整え、水溶きコーンスターチでとろみをつけてグレイビーにしました!


さあ焼きあがりましたよ!
 うわー、家中がいい匂い。


食べやすく切ってテーブルに出します。
 モモは二本しかないので争奪戦。

いや、ほんとにどこの部分を食べても味がシッカリしていておいしいです!例えは非常に変ですが、食鳥界の牛肉と呼びたいですね。ドテラもドテラお友達も喜んでくれ、予想外なことに4歳男児までがすごく気に入って食べて「ママー、これ家で作ってー!いつ作るー?明日ー?」とか言って軽く(母親を)困らせたくらいでした。この男の子がとってもかわいいんだ。


 キミのためにシュトレンをも一回&チョコケーキを焼いたのだよ。ウミガメちゃんもすぐこんな口達者になるんだろうなー。


この週末はシュトレンをもう一度焼き、お友達を招いての食事をし、いっぱいいっぱいの仕事もやりつつなので疲れ気味ですが、クリスマスまでに必ず鶏腿肉のレシピをアップしたい意欲はあります!ぼちぼちいらしてください。



過去レシピを一覧にしています。よければどうぞ。→過去記事・レシピ一覧


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