五目寿司を手作りしよう

ステーキみたいな派手さはないけどはなやかでエレガント、しかもアメリカのカントリー風アップルパイに通じる家庭的あたたかさをあわせ持つのが五目寿司。具をすべて手作りするのは手間がかかるけど、年を取るに連れて年々上手になっていきたい一品ですね。
 たまに作るとやっぱりおいしい&幸せを感じるお料理の筆頭。

五目寿司って各地で呼び名もレシピもさまざまあるので、ご参考程度にお読みください。私の地元ではちらし寿司って言うけど、ウチでは手巻き寿しとかの生ものつかった寿司のほうが好きだったせいか私の母はあんまり作らなかったなー。
海外でも手に入りやすい材料に工夫してますが、使いやすいもので代用したりしてできるだけ気軽に作ってみてください。日本で作るならナルトとかかんぴょうも使うといいですね!


材料
米 3合
こんぶ 適量
干ししいたけ 3枚 
にんじん 4-5センチくらい
れんこん 5センチくらい
ゆでたけのこ 底の硬い部分 適量
絹さや 適量 (軽く塩茹でしておきます)
卵 二個
鮭水煮缶 一缶
砂糖、酢、酒、塩、しょうゆ

調味料の使用量は作り方の手順の中で書いていきます。書いてある順番で作ると効率がよいかと思います。特にしいたけの煮汁を後でニンジンを煮るのに使うので、最初にしいたけを煮るといいですよー。


しいたけの含め煮

干ししいたけは前の日にカップ1くらいの水に漬けて戻しておきます。時間がなかったら水に少し砂糖を入れると浸透圧で早くに戻るよ。

戻したしいたけはできるだけ細く薄切りにして、しいたけの戻し汁、酒おおさじ3、砂糖おおさじ3で10分ほど中火で煮ます。私は五目寿司のしいたけは甘ジョッパにするのが好きなのですがこの辺はお好みで。

 10分ほど煮たらしょうゆおおさじ2を加えて、さらに5分ほど煮て火を止めます。鍋にフタをしてそのままゆっくり冷まして味を含ませます。


鮭でんぶ
鮭の水煮缶を使いまーす。五目寿司に限らず普段のご飯やお弁当にもおいしくて便利です。

骨、皮、血合いなどを取り除きます。
 これがちょっと手間なんだけど、きれいなうすピンクに仕上げたいので丁寧にいらないところを取り除きます。取った皮や骨は猫ごはんに最適。うちには猫いないから自分で食べる。骨が一番好きナーゴ。


鍋に鮭を入れて中火にかけ、酒をおおさじ3-4ほど、砂糖を軽くおおさじ1、塩小さじ1/2ほど振りかけてヘラで崩しながら炒りつけます。
水気がなくなるまで箸で混ぜながら気長に炒って、しっとりだけどサラサラな質感に仕上げましょう。この分量だと五目寿司にちょうどよく、色がきれいで薄味なできあがりになります。普段のご飯のおかずとかお弁当とかに使うなら少し味付けを強めにして最後にしょうゆをちょっと使うといいかと。


酢ばす
実はたけのこと一緒にレンコンもチャイナタウンで買って来てたので私はこれを使いました。皮付きの生のレンコンじゃなくても、売ってるゆでレンコンを使って手軽に作ってももちろんオッケです。五目寿司は手をかけようと思うとどこまでもかかってしまうので体力や時間に応じて抜けるとこは抜こう。

レンコンは節のところで切り離し、皮をむいて水に漬けておきます。変色防止に水にチョッピリ酢を入れておくといい・・・と言うけどそれでも赤くなってしまったわ。

私は丸ごと水から固めにゆでて、ゆでレンコンにしておいたのを使います。
 ゆでるときにも酢を入れるといいらしいけど、それでも赤くなるときはなります。私のやり方が悪かったのかしら。

ゆでレンコンは大きさに応じて縦にふたつまたはよっつに切ってから、厚めの薄切りにします。五目寿司に混ぜ込んだレンコンに望ましい歯ごたえを想定した厚さにします。

レンコンの使用量にもよりますが、だいたい水80cc、酢80cc、砂糖おおさじ3、塩こさじ1くらいで鍋に入れたレンコンがひたひたくらいになるとちょうどいいです。少し甘さが強い甘酢・・くらいの加減にして煮ます。煮汁がほとんどなくなって、少し照りが出てくるくらいで煮終ると理想的。そのまま冷まして味を含ませます。


たけのこの含め煮
私は皮付きのたけのこを自分でゆでて使ったのですが、ゆでたけのこを買って来て使うのももちろんアリです。これも好みですが、私はたけのこの底の固めの部分を細切りにして使うのが好きです。細切りにするとご飯とのからみがよく、先っちょの柔らかい部分よりも歯ごたえがいいの。

 たけのこの底部分を使う場合は、丸ごとのたけのこから薄く切っていきましょう。「このくらい使うかなー」とザックリと輪切りにしてしまうと、それを薄切りにするのは大変よー。

 太目の千切りにしたたけのこを鍋に入れ、ひたひたに水を加え、酒と砂糖、チョッピリの塩で薄甘く味付けして10分ほど煮ます。色をきれいに仕上げたいのでしょうゆは使いませんが、白醤油とかがあれば少し使うとおいしいです。これもゆっくりさまして味を含ませます。


ニンジンの含め煮
ニンジンを煮るのに、しいたけの含め煮の煮汁を使います。
しいたけが冷めたら軽く手でギュッと絞って煮汁から取り出します。皮をむいて太目の千切りにしたニンジンを、しいたけの煮汁の鍋に投入。
 煮汁の量が足りなかったらヒタヒタになるように水を加えて、中火でフタをせずに煮ます。ニンジンがあまり柔らかくなると酢飯と混ぜるときにちぎれて粉々になってしまうので、少し固めにしあげます。


錦糸卵
五目寿司のはなやか担当、錦糸卵です。

卵をボウルに溶いて、水をおおさじ1、サラダ油おおさじ1/2、塩こさじ1/2を加えてよくときます。手間になるのが苦にならないなら茶漉しとかで漉すと作りやすいし出来上がりも美しくなりますが、まあ家庭料理だしそこまでやることもないか。

薄焼き卵には片栗粉とか酒とか混ぜるといいというレシピがありますが、私は水少々とサラダ油をちょっと混ぜるのが一番作りやすいように思います。

油がよくなじんだものなら鉄のフライパンで作るのがいいんだろうけど、失敗しにくいのはやっぱテフロンじゃないかな。フライパンを中火で熱してから薄く油を引き、お玉に軽く一杯くらいの卵液を加えて急いでフライパンを回し、卵液を広げます。
 フライパンを火から遠ざけて火加減を見つつ、フライパン全体に卵を広げます。

弱火にして、フライパンを動かして火のあたる場所を変えつつ、焼くというよりも乾かすつもりで火を通します。水っぽいところがなくなったら卵のはじっこを箸で鍋底からはがし、フライ返しでひっくり返します。ひっくり返す自信がなかったらお皿をかぶせ、フライパンごとひっくり返して皿に卵を乗せてからフライパンに戻すといいかと。

 冷めたらくるくる巻いて、できるだけ細く切ります。

ふう。何品も作るから大変だけど、ここまでの作業で作るものは前日にやってしまってもオッケなので、あまり疲れすぎないように二日にわけて予定を立ててやっちゃいましょう。


いよいよご飯と混ぜるよー!

お米を研いでダシ昆布を少し入れて、少し固めに炊き上がるくらいの分量の水に浸しておきます。数時間前にやるといいけど、まあ炊く直前でもどうってことないです。昆布は、私は3センチ角のを2,3枚使います。

100ccの酢に砂糖をおおさじ2、塩こさじ1/2ほどを溶かして合わせ酢を作っておきます。火にかけたりする必要もないと思います。

炊き上がったご飯を平らで浅い器に移し、子供が砂場で作る山みたいな形状に盛ります。すし桶とかお櫃とかあれば理想的だけどないよねー。
 ウチには大きくて丸い重箱風のなんかがあるんだけど、プラスティック製の安物なので軽くてご飯を混ぜたりするときに動きまくって使いにくいんですよ。ふぅ。


合わせ酢をかけまわし、うちわで扇いで水分を飛ばしつつしゃもじでサックリと混ぜ合わせます。ご飯を練ってしまわないように気をつけて!あとウチワとかなかったら下敷きでもフォルダでもなんでもいいのよ、もちろん。ご飯が柔らかく炊き上がってしまったりしていると、酢をすべて加えるとべしゃべしゃになってしまうかもしれません。様子を見ながら手加減してください。


酢飯ができたらいよいよ具を混ぜ込みます!たけのこ、酢ばす、ニンジン、しいたけの4種を酢飯に混ぜます。

 混ぜる順番はたけのこ、レンコンなど壊れにくいものからはじめるのが正解かと。しいたけとかニンジンは混ぜていくうちに色がご飯に移ったりくずれちゃったりするので後で。

具を混ぜた酢飯の上に鮭でんぶをたっぷりふりかけ、色よく塩茹でした絹さやを散らし、たんぽぽ色のきれいな錦糸卵をフンワリ乗せたらできあがり♪
五目寿司みたいなものを手作りするとなんだか豊かな気持ちになるから不思議。手間はかかるけど、それでも作りたい&食べたくなっちゃうよねー。

 オイシイ・・・・!さわやか酢飯にしいたけの甘さ、たけのこの歯ごたえ、レンコンのアマズッパさがほんとに絶妙なバランス。ニンジンの赤、絹さやの緑、卵の黄色が目にも楽しくウキウキしますね!エビの薄煮を乗せたりするとごちそう風になってお客様にもいいでしょう。

具はすべて火が通ってるし酢も使ってるから、涼しい台所に置いておけば次の日も余裕でいけると思います。割と食べあきないものですし、手間がかかるものでもあるのでたっぷり作ってたくさん召し上がってください。


人気ブログランキングへ バレンタインも終わったら春ももうすぐな感じですね。春めいた五目寿司にクリック!


 そしてこのレシピいいじゃん!と思ったらこっちもクリックお願いします。