中華粥でドロドロにあったまろう
この前トライベッカに用事があったのですが、思った以上に時間がかかって夜になってしまいあまりの空腹と寒さに倒れそうになりました。凍える手でマッチを擦るとあたたかく湯気の上がったどんぶりの幻影が・・・!待っておばあさん私も連れて行って!
夜分に女一人でチャイナタウンでコンジー(中華粥)をすすりこむ姿のわびしさをに日本にいる人にわかるようにたとえるなら、回転寿司のカウンター席に一人でいる疲れた派遣社員風な女の姿を思い描いていただければ近いと思います。
マッチ売りの少女ごっこに満腹したら作ってみましょうか。
中華粥は割りと簡単に作れますが、日本のお粥とはまったく違った作り方&できあがりを目指すことをキモに命じておかないとハンパなものになってしまうので注意しましょう。
材料
米 1カップ(200cc)
ごま油 おおさじ1
鶏スープ 2リットル
干しえび 20g
干しホタテ貝柱 30g
だし昆布 5センチ角のもの2,3枚くらい
塩、こしょう
作り方
1)まず干しエビ、干しホタテ、こんぶを水に漬けて一晩おいておきます。
チャイナタウンで買った干しエビ&干しホタテ。粒が大きくて立派なやつほど高値ですが、コンジーに使うなら一番こんまいヤツ(1パウンド$3.99とか)で充分だ。
ほんとの中華風のレシピにはコンプは使いませんが、私は使っちゃいます。昆布ダシがうまみ底上げ効果を発揮します。しかし周富徳のレシピは味の素多用しすぎて中華料理への不信感をあおるレベルだと思うのですが。
2)お米を研いでザルにあげ、ごま油をまぶしておきます。
コレも前の晩にやってしまってもいいのですが、忘れていた場合は30分くらいおいておけばオッケです。
3)大きな鍋に、鶏スープ(私は鶏がらスープを使用します)、干しエビ&ホタテ&こんぶおよびそれらの戻し汁をいれ、全体で3リットルになるように水を加えて火にかけます。日本のお粥よりずいぶん水分が多いですね。
もしスープをお持ちでなければ、インスタントのスープの素とかウェイパーとかを使うよりは鳥の手羽先なんかを湯引きしてここで入れちゃったほうが鶏のダシでおいしくできると思います。
4)お湯が沸騰したら昆布を引き上げてお米を入れます。日本のお粥のようにお水からお米を炊くのではなく、沸騰したスープにお米を入れて作ります。
薄めに塩味をつけて、フタをせずに終始ぐらぐらしてるくらいの火加減で50分から1時間半ほど炊きます。たまに底から混ぜてあげてください。
日本のお粥は鍋のフタをしてお米の粒がふっくらツヤツヤになるように作りますが、中華粥はお米の粒がはじけて花が咲いたようになり、スープと米がドロリとした一体になるように炊き上げます。粥というよりは米の溶けたスープと理解すると目指す姿がハッキリすると思います。
一時間半も炊けばこんな感じに全体がツヤツヤドロリとしたスープ状になると思います。
5)このまま食べてもおいしいのですが、ちょっとした具があるともっとおいしいものです。
たとえば、鶏肉を細かく切って五香粉(シナモン、クローブ、山椒、八角などのミックススパイス。瞬時にあらゆるものをチャイナ風の香りにする強力な粉)、はちみつ、醤油などで甘辛に炒めたものを丼の底にセット。
その上に粥をたっぷり注いで、千切りしょうが、ネギ、こしょう、ごま油、ラー油などを好みでトッピングしましょう。
千切りしょうが&あらびきこしょうバージョン。
辛そうで辛くないことはないけっこう辛いラー油(手作り)バージョン。
ウンマイ・・・!お米の甘さと干しエビ・ホタテ・昆布・鶏のスープのおいしさが混然一体。お粥としてはすごく薄いので腹持ちは良くありませんが、体があったまっておいしいので休日の朝ごはんやダイエット中の夕食などにおススメです。手順は簡単だしそう時間も掛からず作れるのでぜひお試しください。
走りすぎてヒザが痛い。体重過多のアタシに関節お見舞いクリックをプリーズ。