シュトーレンレシピまとめ
新しいアドレスで書いているブログにて、今年もシュトレンのレシピをアップしました。いくつか改良点を加え、新しいきれいな写真になっています。ぜひ下のアドレスを訪問の上ご覧ください。2013年12月11日
これまでのアップでは材料と作り方が別のページにあったりして不便かと思いますので、シュトーレンのレシピをこちらにまとめました。
2011年11月30日追記&新しい写真アップしました。ペースト巻き込み型シュトレンについても加筆しました。
材料:小型シュトレン4本分
小麦粉(中力粉) 450g
アーモンドプードル 50g
生イースト 1パック(57g)(ドライイーストなら30gくらい、インスタントドライイーストなら20グラムくらい)
バター 200g
卵黄 2個
砂糖 70g (好みで上白糖、グラニュー糖、きび糖、三温糖などお使いください。黒糖は味が強すぎると思います)
はちみつ おおさじ1
牛乳 180cc
ラム酒またはブランデーなどに漬けたドライフルーツ 水気を切って400g
シナモン こさじ1
オールスパイス、ナツメグ、白こしょう、カルダモン 各こさじ1/2
仕上げ用
バター 100g
ラム酒 1/2カップ(好みで増量してください)
粉砂糖 2カップ
準備
1)ラム酒やブランデーに漬けたドライフルーツをザルにあけて水気を切っておきます。フルーツはレーズン、オレンジピール、レモンピール、クランベリーなどお好みで。酒漬けのドライフルーツを常備してない方は、前日に一度お湯で戻したドライフルーツを酒に浸しておいてください。
ドライフルーツだけじゃなくナッツを入れるのもおいしいのですが、私は歯に詰まる感じが個人的にキライなので使いません。好みでアーモンドスライス、くるみ、ピーカンなどをお使いください。そのぶんドライフルーツを減量させたほうがおさまりがいいと思います。アーモンドプードルが入っているので風味的にはナッティではあります。
2)小麦粉を振るっておきます。
3)生地用バターは室温に戻して完全に柔らかくしておきます。溶かしてしまわないように。
4)仕上げ用のバターは湯煎などをして溶かしバターにします。
作り方
1)牛乳をレンジで30秒ほど温めておきます。生地の捏ね上げたときの温度が27度だと最適といわれているので、牛乳をちょっとあたたかいくらいにしておきたいのです。温めた牛乳にハチミツを溶かします。
捏ね上げ温度は、実はイースト発酵のためにとても大事です。発酵する際の室温を厳密に管理できない家庭でのパンつくりでもあるので、めんどうでも牛乳を温めて使ってください。
2)大きなボウルに小麦粉、砂糖、アーモンドプードル、スパイスを入れ、その上に生イーストを崩しながら入れます。
ドライイーストを使う場合は、温めた牛乳とはちみつを混ぜたものにイーストを加え10分ほど待ってから次の手順に移ってください。
3)2)のボウルに卵黄、牛乳の半量くらいを入れて手でこねます。
様子を見ながら少しずつ残りの牛乳を加えます。
かなりかたい生地になると思いますが、次にバターを大量に入れるので固くてオッケです。粉っぽさが無くなってひとかたまりになればヨシ。
4)この固い生地に室温で柔らかくしたバターを混ぜ込みます。「無理だろコレ」くらいの作業に思えますが頑張ります。
アイアンクローの手つきでバターごと生地をわしづかみにし、握りこんで指の間から生地を逃がす、みたいな動作を繰り返すと効率がよいかと思います。
まずバターの1/4くらいの量をむりくり練りこんでみましょう。
「メメタァ」という擬音がカエル以上にしっくりきますね。
5)最初のバターがだいたい混ざったら残りのバターも2,3回に分けて練りこんでいきます。
全部混ざると生地はとってもやわらかく、手にもボウルの内側にもひどくべたつくと思います。打ち粉の要領で小麦粉を加えてしまいたくなるのですが材料の比率は変えたくないのでこのままこね続けてください。
小麦粉はこねるとグルテンが精製され生地にまとまりがでてくるという科学的な事実を知っていれば結果を信じて頑張れると思います。
ここからの作業は手をグーにしてゲンコで殴りつける動作を続けるのがよいと思います。
この写真はけっこうまとまりが出てきた時点で撮ったのでべたつきはそれほどでも無いように見えますが本当はヒドイですよ。。。
あんなにべたついていた生地もしばらく続けるとひとまとまりになります。この写真のようにツルンとしてツヤがでるようになるまで手ごねで15分くらいかかりました。フープロとかの生地こね機能を使うともっと早くできるでしょうね。
6)ラップをかけて生地を一次発酵させます。冬の寒めのキッチンなら室温で大丈夫です。この日の室温は15度くらいでした。一時間ほど発酵させます。室温が高ければ30分くらいで一度チェックしてみてください。室温21度で作成したときには45分ですでに過発酵気味でした。ここで過発酵だと焼いたときに充分ふくらまないようです。
7)1時間後にフィンガーテストして発酵の様子をみてみます。
指を差し込んでみてその後が残っていますね。これで発酵はOKです。パンチングして空気抜きしましょう。
パンのイースト生地の一次発酵のフィンガーテストについてはこちらです。ご参考まで。
指を差し込んで指のあとがすぐに戻ってしまう → 発酵不足
指のあとがそのまま残る → ヨシ。このとき、普通はみた感じ2倍くらいの大きさになっています。
生地全体がしぼんじゃう → 発酵しすぎ
一般家庭では発酵の環境温度を厳密に管理できないので、1)捏ね上げ温度を保つために牛乳を温める、2)発酵時間を1時間をめどにまめにチェックして適宜発酵時間の短縮・延長する、のふたつの方法をとるのが現実的だと思います。
8)台に打ち粉をして生地を広げ、ドライフルーツをのせます。
両側から折って伸ばして・・をくりかえしてフルーツをまんべんなく混ぜ込んでください。(黄色のそぼろのようなのはレモンの皮を下ろしたものです。ラム酒漬けの中にレモンピールを入れていなかったので。)ナッツを使う場合はここで一緒に加えてください。
9)生地を4等分して楕円にのばし、それをちょっとずらしてパタンと折る感じに整形してください。延べ棒で押し付けて整形するやり方が本当なのですが持ってない方は手で整形して問題ありません。
この形がシュトレンの特徴なんだけど、焼いたあとでたっぷり砂糖をかけて形状をかなりカバーできるので、コッペパンのようにずんぐりした楕円ならそれでいいです。これにふわりとラップをかけて、二次発酵させます。
ペースト巻き込み型シュトレンはこちらー!
☆ペーストを巻き込まないシュトレンを焼く方はここは読み飛ばして手順10)に進んでください。☆
マジパンペーストやポピーシードペーストを巻き込んだシュトレンを焼く場合には、混ぜるドライフルーツをいくぶん控えめにして、ここで生地を四角に伸ばします。
こちらがポピーシードペースト。よく探すと普通のスーパーにも売ってますが、ヨーロピアン系のスーパーならたぶん確実にあります。
一缶3.99ドルだったかな。ビミョーに高い。見た感じも味も日本の焼きだんごの練りゴマにそっくりです。
広げたシュトレン生地の両端を2センチくらいずつあけて一面に厚くネットリとペーストを塗り広げます。
端からキツすぎない手加減で巻き、巻き終わりを下にしておきます。
これも普通のシュトレンと同じようにふわりとラップをかけて二次発酵させます。
10)こちらが室温15度くらいで45分後の写真です。
大きさが1.2から 1.3倍くらいになるのをめやすにしますが、一般に生イーストだとよく膨らむのでドライイーストをお使いの場合はこれほど膨らまないかもしれません。二次発酵では大きさが目に見えるほど膨らまなくても大丈夫です。
11)170度に予熱しておいたオーブンで40-50分ほど焼きます。オーブンによってくせがあるので途中で様子を見ながら温度や焼時間を加減してください。
12)焼いてる間に仕上げ用のラム酒と砂糖と溶かしバター、ハケの用意をします。
13)シュトレンが焼けたら天ぷらバットみたいな上げ底にのせて、刷毛でラム酒を塗りしみこませます。
ラム酒の量は1/2カップが目安ですが、ラム酒のパンチをガツンときかせたいなら1カップ弱くらいまで増量できます。その直後はかなりジットリするので、少なくとも1週間から10日は寝かせておける時間的な余裕のあるときだけにしたほうがいいと思います。
14)続いて溶かしバターをハケでタップリ塗っていきます。
熱いうちにやらなきゃいけないので流れ作業でいきましょう。
バターたっぷり。ここでカロリーを気にしたりしてケチケチするとしっとり感と風味の乏しい残念なできあがりになってしまいます。ドイツのケーキ屋やパン屋がシュトレンを作るときには大量の溶かしバターを用意し、そこにシュトレンをドボンと沈めてしみこませるそうです。ハケでチマチマ作業するとしても気持ちだけはドボーンと行きたいですね!
15)バターがしみこんだら粉砂糖の皿に移動します。
砂糖を表面にドサッとのせて両手で押し付けるようにします。
この粉砂糖は生まれたばかりのキリストがおくるみにくるまれている様子を象徴しているそうなので、厚めにくるんであげましょう。
たぶん粉砂糖は余ると思いますが、タップリあったほうが作業がしやすいので2カップ用意することをおすすめします。余った分はもちろん再利用できるのできっちりフタのできる容器にうつして保存します。
16)こうして作ったシュトレンは、すぐに味見してもラム酒はキツイし砂糖は甘いしあまりおいしくいただけません。冷めたらアルミホイルで包んだうえラップでピッタリ包み、少なくとも2週間は冷蔵庫もしくは涼しいところに寝かせて熟成させます。
17)これは焼いた3日後の味見の様子です。
粉砂糖はどっさりのせておいても濡れた感じになっていると思います。食べる直前にも粉砂糖を振り掛けるか、水分の多いお菓子の上でもとけない泣かない粉砂糖を使用しましょう。
自分で言うのもアレですけどおいしくできています。このまままた包んであと10日ほど寝かせておきましょう。チビチビ食べてしまうのもまた味の変化がわかっていいですね。
そしてこちらがペースト巻き込みシュトレン。
巻き目の渦が美しいですね。とってもおいしいのですがペーストに水分が多く、普通のシュトレンほど日持ちしません。冷蔵庫で一週間くらいをめどに食べ終えてください。
このレシピを確定するまで、以下の記事をアップしています。無駄口も多いですがどうしてこの材料・手順に落ち着いたかなどがうかがえるいきさつにご興味のある方などはご覧ください。
シュトーレン材料
シュトーレン作り方
シュトーレン味見&反省&レシピ改定
シュトーレン改定レシピで焼いてみた
改定レシピのシュトーレン味見レポ
焼いてみたレポや質問はほんとにもう大歓迎です。うまくいかなかったりした方も、ひょっとしたらご相談にのれるかもしれませんのでお知らせください。