付け合せの新星☆ヨークシャープディング

私はお料理も大好きですが本を読むのも大好きで、子供のときから本に出てきたおいしそうなお料理を夢見ることがよくありました。実際に作ると「なんだ、思ったほどおいしいものでもないのね」と言うこともままありますが、今回は大当たり!

 あこがれてたヨークシャー・プディング、前回アップしたローストビーフはほとんどこの子の前座と言ってもいいかもしれません。


ヨークシャープディングってなーに?
イギリス、ヨークシャー地方のお料理で、典型的なローストビーフの付け合せです。ヨークシャーに限らずイギリス全土で人気の家庭料理だそうですが、アガサ・クリスティーの「パディントン発4:50」なんかに出てきますね。長いこと食べてみたいと思っていました。

パディントン発4時50分 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

パディントン発4時50分 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

レストランではメニューにないよね、ヨークシャープディングって。


レシピはとっても単純で、牛乳、卵、小麦粉を体積で同量ずつ混ぜ、油脂をいくらか混ぜたものをオーブンで焼くだけです。ベーキングソーダも何も入れないで焼いても大丈夫なものなのか?と疑問をお持ちでしょうけど大丈夫でした。

プディングとは言っていますがまったくプリンのようなものではなく、なんていうか食べたことの無い感じ。。。。強いて言うとポンデケージョのようなもっちりふっくらした質感です。ミルクと卵の比率が大きいので風味がよくとってもおいしくてビックリでした。イギリスにはうまいものがないと聞いていたのですが、馬鹿にできないですね。

油脂はサラダ油や溶かしバターでいいのですが、理想的なのはローストビーフを焼いている間に肉から滴り落ちてくる焼き汁です。私は今回、脂肪の少ないモモ肉を使ったためほとんど肉汁が出ておらずガッカリしました。次回はいくらか脂肪の多い部分を使ってリベンジしようと思います。


材料
卵 L玉3個
小麦粉 90g
牛乳 125cc
塩、こしょう
サラダ油、溶かしバター、肉の焼き汁など 50ccくらい


卵、小麦粉、牛乳を同量ずつ使うので、まずは卵3個を計ってみました。
 だいたい125ccですね。


次に小麦粉を計ります。
 小麦粉が125ccの時はーーー


 あら!!ぴったり90gですって。作りやすーい。


それではボウルに小麦粉を入れ、真ん中をくぼませてそこに卵を入れます。
 卵を崩しつつ粉と卵を混ぜはじめ、そこに牛乳も加えてーー・・・

 ざっと混ざったらオッケ。


何度も言っていますが、理想的なのはローストビーフを焼いた後の焼き汁を使用することであり、今回はどちらかというとヨークシャープディングを作りたいがためにローストビーフを作ったのですが・・・

 ・・・アレ?(←ほんとに素で言った)

あれーー?なんかミートローフとか焼いたときみたいにもっと油とか肉汁とか出てくるもんだと思ってたんだけどなんなの?こんなもんなの?

軽くネットで調べてみたら、「ローストビーフを作るときに最初にフライパンでがっちりと表面を焼き付けると壁ができて、肉汁が流れ出ずにシットリジューシーに焼きあがります」とのことなので、なんかローストビーフ的には成功例と言うことでいいみたい。フーーーーン(←イマイチ腑に落ちてない)。


しかし粉ものの生地を焼くにはいくらか油脂が入ってないと失敗しそうな予感が・・・と、急遽の判断で油(私はアボカドオイルを使いましたがサラダ油で問題ないと思います)をおおさじ3ほど混ぜて、かるく塩こしょうしてみました。


焼き皿に軽く油を塗ったところに生地を流し込みます。
 こんな風に大きく一枚焼くのもいいけど、マフィン型とかで小さいのをたくさん作るのもかわいいですね。

370度(摂氏180度)で20-30分ほど、プカーーーっとかわいく膨らんできれいな焼き色がつくまで焼きましょう。焼き色は型の大きさによって変わってくるので様子を見ながら焼いてください。


 おお!美しい黄色!美しい焼き色!そしていい感じに膨らんでますね!

 ローストビーフのソースをかけて一緒にいただくと、うわーーー!なにこれこんなのはじめて!!と言う感じです。このもっちりした食感、卵と牛乳の豊かな風味・・・これやばい。


私はとっても気に入ってしまい、今年のサンクスギビングの付け合せに作ることにしました!ターキーならイヤというほど焼き汁が出てくるので、肉から出てくる香ばしい焼き汁でガツンと野性味を増したヨークシャープディングが今から楽しみ&すごく簡単でおいしいので皆さんにもお勧めしたいです。


完全に余談ですが、本に読んだ憧れのお料理、いろいろありませんか?
私は赤毛のアンでダイアナが間違って飲んで酔っぱらったイチゴ酒、ぐりとぐらのホットケーキ、ちびくろサンボの虎のバターで作ったケーキ、カイサのおばあちゃんがクリスマスマーケットで売るのに作った赤白のキャンデー、風とともに去りぬでお父さんが飲んでたウイスキーにはっかと砂糖を混ぜて作るジュレップ・・・今、思いつくままに書いてもまだまだあります。

ぴちぴちカイサとクリスマスのひみつ (創作こども文庫 17)

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こんな感じの子供のころのノスタルジーを実現させるレシピを今後もいろいろ作ってアップしていきますが、とりあえず次回は残ったローストビーフを使ったボリュームしっかりのサラダのレシピ、そしてその次には今の時期においしい果物を使った、けっこう人気だったシュトロイゼルクーヘンのアメリカ版レシピをぜひ載せたいと思っています。お楽しみにまたいらしてください。



過去レシピを一覧にしています。よければどうぞ。→過去記事・レシピ一覧


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