イギリス風ローストビーフ、やってみると簡単だった

肉食のみんなー、ちょっとしたゴチソウ@ホームとして肉を食べたいとなると、ステーキはベタだしハンバーグだとちょっと日常的すぎるかしら・・・みたいなことってありませんか?
 そんな時にはローストビーフとかどうですか?イギリス風にヨークシャープディングも一緒に作りましたが、やってみると簡単でしたー!


ローストビーフ・・・聞いたことはあるけど
ローストビーフというと「聞いたことはあるけど食べたこと・作ったことがない食べ物」のトップ3常連ですね。豚の丸焼きから1位の座を奪うことは無理そうですが、裏を返せばやってみようとしたら作れそうなレベルということ。自分でも「アラ、そういえばローストビーフとか作ったことないわ」とかちょっと意外に思いましたが、要は牛肉のかたまりをオーブンで好みの焼き加減に焼いて、薄く切ってソースをかけて食べるという単純なものです。
しかし単純なレシピほどうまいこと作るのは難しかったりしますよね。いろいろ調べてみましたので以下はやや冗長になりますがお付き合いください。


材料(3-4人分)
牛肉 1キロ
たまねぎ、セロリ、にんじん 各100gくらい
にんにく 2かけ
塩、こしょう
牛脂もしくはサラダ油 大さじ3-4


ソース
赤ワイン 100cc
ポートワイン 50cc
ケチャップ おおさじ1
マスタード こさじ1
ウスターソース こさじ1
しょうゆ おおさじ1
水溶き片栗粉 (片栗粉おおさじ1を水大さじ1で溶いたもの)


使う肉の部位について
基本的に骨のないかたまりならどの部分を使ってもよく、後は好みと値段を考えて選びます。

リブやリブアイ(rib,ribeye:肩に近い背中の部分でステーキなんかに使う上等なカット。日本ならしゃぶしゃぶやすき焼きにも使われる部分です)、トップロイン、テンダーロイン(top loin, tender loin:背中から腰にかけての部分で、ここもステーキやすき焼きに使われる上等の部位です)は、少し価格が高くなりますが肉質が柔らかく、脂肪も入っているのでミディアム以上に火を入れてもモサモサしないので、火加減や焼き時間を厳密に管理しなくても失敗しにくいでしょう。また、どちらかと言うとジューシーで日本人が好みそうな出来上がりになるんじゃないかと思います。

一方でラウンドサーロイン、ボトムサーロイン(round sirloin, bottom sirloin:日本ではサーロインやロースと呼ばれる、尻に近い腰の部分。)は脂肪が少ない赤身の部分で、かつきめが細かく柔らかいのでミディアムレアに焼くとしっとりジューシーでいかにも上等なローストビーフという感じになるでしょう。
ラウンドトップ(round top:日本で言うランプ、尻のあたり), ボトムラウンド(bottom round、モモ) などの部位は脂肪が少なく、火を通しすぎるとモサモサしてしまいますが、レア気味で食べるなら味が濃くておいしいものです。

日本とアメリカとは肉のカットの仕方や名称が結構ややこしいので、下に拾い画像を載せておきます。

また、アメリカでの牛肉の部位についてはこちらのサイトが詳しいです。Sand farm LLC.

私は今回、レア気味で食べたかったので脂肪が少なく味の濃いモモ肉(ラウンドトップ)を使いましたが、思った以上に脂肪が少なく焼いている間にほとんど脂肪や肉汁が出てこなく、ヨークシャープディングに肉汁を使おうと思っていたのにちょっぴりガッカリな感じでした。ローストビーフ自体はとてもおいしかったのでこれでもいいのですが、ミディアム以上に焼きたい方、焼き汁をヨークシャープディングに使いたい方はもう少し脂肪のある部分を使ったほうがいいと思います。


作り方
ローストビーフは少人数で食べる場合でも1キロ以上の大きさの肉を使ったほうがいいでしょう。あんまり小さいかたまり肉を使うと相対的に外側の焼けたところに対して中のしっとりしたところが少なくなっちゃってローストビーフの意味が半減します。

準備として、肉のかたまりを焼く1時間以上前に冷蔵庫から出して室温にしておきます。冷たいと火のとおりが均一にいきません。


1)肉をタコ糸できつく縛り、塩こしょうをすり込みます。オーブンを360度(摂氏180度)に温めておきます。
 1キロのかたまりだとこのくらいの大きさ。


2)たまねぎ、セロリ、にんじんを適当にザックリと切っておきます。にんじんの皮をむく必要はありませんが、今回は買い忘れて不使用death。にんにくもふたつくらいに切ります。

焼き型に薄く油を塗り、そこにこの野菜を敷き詰めます。


3) まずはフライパンを煙が出るくらいカンカンに熱し、牛脂かサラダオイルをタップリ目に入れてから肉のかたまりの全面に焼き目をつけます。

最初は手で支えながら小さい側面から焼くと簡単に全面いけます。一度焼き始めたら焼き目がつくまでは動かさないことと、ひっくり返すときに箸などで突き刺したりしないことが大事。途中で油が足りなくなったら適時足してください。

 スモークアラームやかましいわ。


4)肉の表面を焼き付けたら、2)の野菜の上に肉をのせてオーブンに入れます。

焼き時間はレア目のミディアムレアで肉1キロにつき25分が目安です。同じくらいの焼き加減で肉2キロなら50分焼きます。あんまり生っぽいのが苦手なら10分くらい焼き時間を延長するとしっとりミディアムくらいになると思いますが、オーブンの癖とかもあるのでどうかなー。


5) 付け合せにローストベジタブルを作るならここで一緒にオーブンに入れちゃいましょう。アメリカはオーブンがでかいからこんなこともできて便利ですね。
じゃがいもとメキャベツをバターまみれにして塩こしょう、軽くパプリカとオレガノを振って焼きます。


6)ヨークシャープディングを焼くなら、肉を焼いている間に用意をします。レシピは次回アップします!


7)焼き終わったら肉は二重にしたアルミホイルに包んで休ませます。固まり肉の料理では、肉は焼いた後にすぐに切ったりせず休ませないと肉汁が流れ出てジューシーさが台無しになってしまうと言います。余熱が入って均一に火が通るという効果もあるので、ここはがっつかずに少し待ちましょう。
休ませる時間は一般に焼いた時間と同じだけ必要だというので、私は今回25分待つことにします。


8)待ってる間にソースを作りましょう!肉を焼いた焼き型を使います。
 
焼き型にワインを入れ、全体をよく混ぜて焼き型に残った肉汁や流れ出た油をワインに取り込みます。

これを目の細かいザルなどで漉して小さな鍋に入れます。


9) 鍋を火にかけて、水溶き片栗粉以外のすべてのソースの材料を入れ、よく混ぜます。味見をして塩こしょうで整えたら、少しずつ水溶き片栗粉を加えてよく混ぜ、ゆるめにとろみをつけます。


10)さあそれではそろそろ肉も十分休んだころじゃないですか?よく切れる包丁で5ミリくらいの厚さに切ってみましょう。
 おお!思ったとおり!私好みの生っぽさ!レアめのミディアムレアと言うところでしょうか。


お皿に盛り付けましょう。皿を少し温めておくといいでしょう。
 しかしこの盛り付けのセンスのなさ、写真見て自分で舌打ちしちゃったよ。


付け合せの焼き野菜、ヨークシャープディング、アルグラのサラダと一緒にワインを一本あけていただきまーす!
 オーイシーイ!ステーキよりも脂身が少ない肉で作れるから胃もたれしないし、牛タタキよりもドッシリ食べられて大満足!わりと手間がかからず思ったより短時間でできる料理でした。今後我が家では頻繁にリピートすると思います。


私はレア目の焼き加減が好きなのでこんな感じに作りましたが、大皿に盛った肉は時間が経つと赤い血が出たりしてしまうので、お客様が来たときの料理に使うならもう少し長く焼いたほうが万人に嫌われない感じに出来上がると思います。

次回、イギリスのローストビーフの付け合せの定番、ヨークシャープディングのレシピをアップします。そして次々回には残ったローストビーフを使ったボリュームタップリ&ヘルシーなサラダを載せます。お楽しみにまたいらしてください。


過去レシピを一覧にしています。よければどうぞ。→過去記事・レシピ一覧


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