煮豚と半熟煮たまご 煮込み編

煮豚はごはんのおかずにするならちょっと甘いほうがいいけど、酒のつまみ前提ならしょうゆと酒だけで煮た方がおいしいと思うぞ!という煮豚&煮たまごレシピ、いよいよ煮ちゃいまーす!
 煮たまごはやっぱ半熟がウレシイ!硬煮たまごはノドが詰まって困るわよね〜!

準備と材料については前回のアップをどうぞー。

作り方
1) 厚手のフライパンなどに弱火で油を熱して、ネギ、しょうが、にんにく、唐辛子を炒め、油に香りを移します。


2)いったんネギ、しょうが、にんにく、唐辛子を鍋から取り出し、強めの中火にして豚のかたまりの全面に焼き色をつけます。香味野菜を取り出すのは、そのまま一緒に鍋に入れておくと焦げてしまうからです。
 すべての面に焼き色をつけるには、いきなり鍋に肉を転がして広い面積の部分を焼き付けてしまわずに、手で支えて底面積の小さな面から焼くのがラクチンかと思います。


 私はホウロウ引きのルクルーゼよりもキャストアイロンむきだしのストウブやダッチオーブンのほうが断然スキです。


3)全体にいい焼き色がついたら香味野菜を鍋に戻し、酒を注ぎいれます。
 このとき鍋はかなり高温になっていて、ハデにジューーー!とか言うと思います。鍋のふちが低いとお酒に引火してしまったりしかねないのでご注意ください。


4)そのまま煮込める鍋ならそのままでイイのですが、フライパンなどで焼きを入れていた方はこの段階で煮込み鍋にすべての材料を移してください。肉の塊がキッチリ入るようなジャストな大きさの鍋よりは、すこし余裕のある大きさの方がいいです。なぜならあとで卵を入れるからです。


5)鍋にしょうゆを入れ、味見をし、肉のかたまりがひたひたくらいになるように必要なら酒も足してください。このとき、日本酒ではなくビールやワインをお使いの方は「・・・なんかやっぱビール(もしくはワイン)の味が強すぎてヤバイんじゃね、コレ煮豚として?」くらいに思ってしまうかもしれませんが、煮ていくうちに豚味がうまいこと全体をまとめてくれるので大丈夫です。
 一度強火で沸かし、アクをとったらフタをして強めの弱火くらいの火加減で2時間ほど煮ます。途中、ときどきひっくり返してあげてください。


6) そしてこの間に半熟たまごをゆでて殻をむいておきます。数も硬さももうアナタのお好み次第で決めてください。
 半熟卵は殻がむきにくくてイライラしますね。私は切ると黄身が若干トロリとするくらいに柔らかくゆでますが扱いにくいので、はじめてさんはもう少し硬いほうがいいかも。


7)肉は1キロほどのかたまりなら、弱めの火でも2時間も煮れば火が通ってるはずです。小さなかたまりならもっと短い時間でオッケです。「長く煮込めば煮込むほど肉は柔らかくなるはず・・・」と思ってしまいがちですが、この頑迷な迷信にたいして安全ちゃんが一閃を投じてくれています。


肉のタンパク質は大きく分けるとスジなどコラーゲン部分とそれ以外に分かれています。コラーゲン繊維は加熱によって一旦固くなるのですが、さらに加熱を続けるとゼラチン化して柔らかくなるという性質。そのため、スジが多く固い肉は長時間煮込むことで軟らかくとろりと仕上がるのです。でも、それは焼いただけでは食べられないような固い肉の話。スジ以外のタンパク質は長時間の加熱によって再び柔らかくなることはありませんから、スジが少ない柔らかい肉の場合は、長時間加熱してもパサパサになるだけで、肉が元々持っていたジューシーさをかえって損なう結果になってしまいます。
フライパンひとつで本格的!煮込まずできるチキンのトマト煮by安全ちゃんより引用


また、肉はゆっくりと加熱し低温で煮るとやわらかシットリに煮あがるという性質もあるので、終始強めの弱火程度の火加減をキープします。


8)二時間ほど煮たら、ゆで卵を煮汁に沈めて火を止め、フタをして一晩寝かせます。温度が下がっていくときに具材に味がしみていくので、ゆで卵は熱い煮汁に浸してゆっくり冷めていくに任せればオッケなのです。
 スッカリ沈めるには煮汁が足りない場合には、数時間後に一度転がしてやってできるだけ卵の全体が煮汁に浸かるようにしてあげてください。また、すっかり鍋が冷めたあとで冷蔵庫または冬の戸外に出したりしておくと表面に白く脂肪がかたまり、簡単に取り除けます。


9)一晩ねかしたらいよいよ切ってみましょうか。
 タコ糸を切って、スキな厚さに切ります。脂身の少ないヒレ肉とかを使っちゃうとボロボロして切りにくいかもしれません。そんなときは無理にスライスしようとせずに繊維に沿ってザックリと切る、もしくは手で割っちゃったほうが良かったりします。


 いい感じ!たまごもアタシごのみの半熟加減&ちゃんと味がしみててウマーー!焼酎進んで困るー!ココで味見してみてもし味が薄かったら煮汁を少しかけまわしてください。

 また、煮詰めずたっぷりの煮汁で煮るレシピなのですが、残った煮汁は最後に漉して瓶に入れ、冷凍して次回に使うようにするのでもったいないと思わずタップリお使いください。いろいろ試してみましたが、薄めの煮汁たっぷりで煮るとシットリ出来上がるように思います。ケチケチしたりドキドキしたりせずに酒をタップリ使いたいので、海外在住の方は割高な日本酒ではなくやっすい赤ワインやビールをお使いくださって無問題です。


外国の方にお出しするなら、冷たいままでオードブルにしてもイイのですが、かるく温めて厚く切ってハムステーキのように皿にのせ、ポテトや青物を添えてチラッと煮汁をかけてナイフとフォークでいただくようにするとメインに使えます。
私はドイツのドテラ実家にてビールでこの煮豚を作ってとても喜ばれ、いつも決まったものしか着ない&食べない偏屈ガンコジジイにすらおかわりしてもらったうえにバラの花束をもらったことがありますです。世界の酒飲みオヤジを陥落させるこの一品、ぜひお試しください。

I have this recipe in English as well.
Cook like Japanese; Pork with soft boiled eggs

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