チキンと桃のスパイスビネガー

「酢豚にパインとかわけわかんねーよな!」と同意を求められて恋から醒めてしまった経験、ありませんか?「ナニこの人?フルーツのスッパさわやかな甘さと香りは肉と合うはずないとかいうしょうゆ万能固定概念に支配されてる?生ハムメロンもフォアグラいちじくも、鴨のオレンジソースも子羊背肉のりんごソースかけ*1とかもダメとか言うわけ?興ざめすぎ・・価値観とライフスタイルの違い決定的!」という経験、アタシはあります。なんて独善的かつ偏見に満ちた女なんだ!とかいうレスポンスは一切無用なのですが彼はそれ以外にもいろいろダメ雄だったことをご想像の上ご理解ください。


ほんとは他人の理解など屁の役にも立たないからどうでもいいのですが、今回は鶏肉を焼き付けてたっぷりめの白ワインにシロップと酢を加えシナモンとクローブをきかせつつ甘口に煮込み、最後に桃を加えてしょうゆで全体を引き締めるといういかにも欧米か!な一品をご紹介します。

酢豚にパインのおいしさをながらく理解できなかった人もタイの辛ーい料理にパインが効果的に使われているのを食べて開眼した例が多数あるように、そのうちハッとおいしさに気づくことがあります。このレシピはあまり主張の強くない缶詰の桃を使い、最後に日本人の舌に馴染み深いしょうゆで味をキリリとしめているので、日本で大多数を占める酢豚にパイン不要派のかたがたにもおいしく食べていただけるのではないかと思います。シナモンとクローブの香りがしょうゆの匂いを駆逐しているので外国の方にも喜ばれます。味に目覚めるきっかけになっていただければ無上の喜びです。


材料

鶏モモ肉 大きめ3-4枚(皮・骨なし)
肉下味(白ワインおおさじ2 塩、胡椒少々)
たまねぎ 1個
にんにく 1カケ
油 おおさじ1
シナモンスティック 小さいの1本
クローブ 3-4粒 
塩、こしょう 少々
酢 70cc
白ワイン 100cc
桃缶 400cc程度の大きさのもの1缶(甘さ控えめとかでないものをおススメします。アメリカならヘビーシロップでゴー!)
しょうゆ おおさじ2

酢は、私はハインツのモルトビネガーを使いましたが、りんご酢や白ワイン酢でもおいしいです。このレシピは実はハインツのモルトビネガーのボトルの裏に載ってたレシピで、もともとはたまねぎ、白ワイン、しょうゆなどを使わず冷凍オレンジジュースと黒糖を使い最後にコーンスターチでとろみをつけたものでしたがこれは甘いばっかりでイマイチな感じだったのををアレンジしたものです。


作り方
1)鶏モモ肉は大きめの一口大に切って、下味用のワインと塩こしょうに漬けておきます。前日にやるのもオッケです。


2)たまねぎとにんにくはそれぞれ薄切りにしておきます。
 


3)フライパンに油を熱してたまねぎとにんにくを中火で炒めます。
 


4)たまねぎがしんなりしたところで鶏肉投入!
 強めの中火で、あまり触らず焼きを入れます。炒め物を作るように混ぜたりせずにジッと我慢。

 肉の下面によさげな焼色がついたらひっくり返して焼き付けます。


5)鶏肉においしそうな焼き目がついたところで白ワインを回しかけます。ジュー!!とか言って景気イイ!!と気分も高揚したところで大きく混ぜ、続いて桃缶を開けてその汁だけを全部投入!
 糖分を予想してひるまない!フツーに鶏の照り焼きとか作るのとたぶんあんまりかわらないから!ここでは汁だけ使います。桃はあとで使うので缶に残しておいてください。


6)酢とスパイス類を入れ、あとでしょうゆを入れることを想定内に入れつつ味見をしてかるーく塩こしょうして、フタをせずに強めの中火で全体の量が減りツヤツヤ照りが出てくるまで煮詰めます。
 

 火を弱めず、水分を飛ばすつもりで大きく底から混ぜ、この写真くらいまで煮詰めます。


7)いよいよ桃ですョー!桃はスライスしたものならそのままでイイのですが、ゴロリと半分になっているものは厚めにスライスしてください。白桃でもいいのですが、視覚的には黄桃の方がなじみやすいと思います。


8)いい感じに煮詰まってきたところで桃投入!
 待ってましたー!!


10)桃を入れたら混ぜすぎ&煮過ぎは厳禁。桃がくずれるとカッガリです。崩さないように気をつけながらざっと混ぜ、全体がふたたびフツフツしてきたらしょうゆを回しかけてひと混ぜ。コレでできあがりー!!
 マッシュポテトとゆでいんげんを添えましたが、白いご飯に味噌汁とかでもいけちゃう&ワインにもビールにも合っちゃいます。

洋物のスパイスってオシャレを演出するだけのものと思っている方も、シナモンとクローブはそう高価なスパイスでもないのでぜひ使ってもらいたいところです。「カレー以外にもスパイスを効果的にきかせる料理があるのね!シナモンとクローブの香りがニクイね、まったく!」と納得できることでしょう。

酢を使っているので鶏肉はやわらかさっぱり、こっくり甘口ながらしつこくなくてさわやか〜。煮込んでいるので酢のツンとする感じもなくまろやかです。一度好きになってしまったらほんとに頻繁に作るようになりました。材料も特別なものはないし手早くチャッチャと作れちゃう&次の日でもおいしくいただけちゃう便利さのうえ、血液さらさら&疲労回復などの酢のヘルシー効果もねらえるこのレシピ、ぜひ一度お試しください。外国の方にも喜ばれる一皿です。


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*1:杜王町の魔法使いトニオさんのメインディッシュ@ジョジョ4部