アルザスの白ピザ・フラムクーヘン
フラムクーヘン(Flammkuchen)て知ってますか?フランス語ではタルト・フランベ(Tarte flambee)と呼ばれるアルザス地方のお料理で、ピザによく似ていますがトマトソースは使わず発酵クリームを使い、ごく薄焼きにします。アルザスはドイツとの国境のあたりなので、そのあたりのドイツでも人気のスナックなのです。あ、待って!生地から手作り〜?とかって引いてしまわないで!やってみるとほんと簡単だしマジおいしいから!
生地材料:直径30センチくらいx6枚分
小麦粉 (アメリカで言うオールパーパスのunbleachedを使っています。日本でなら中力粉です。)500g
ドライイースト 7グラム
水 250-300cc
砂糖 おおさじ1/2
塩 おおさじ1/2
バター おおさじ1(これは適当な量でいいです。好みでオリーブオイルでも可。)
クリーム材料
サワークリーム 900-1000cc
ナツメグ、細引き白こしょう、塩少々
ドイツではクヴァルク(Quark)というフレッシュチーズ、フランスではCreme fraiche という発酵クリームを使うのが本当のレシピのようです。
Creme fraiche は脂肪分は十分なのにサワークリームよりもくちどけが軽やかです。
日本やアメリカだとなかなか見つからないし見つかっても高かったりするので味も食感もよく似たサワークリームを使って無問題です。
具材料
たまねぎ 1個、薄切り
マッシュルーム 1/2パック、薄切り
ブロックハムもしくはブロックベーコン 100-150グラム
バナナもしくはりんご 皮をむいて薄切り
コアントロー、グランマニエ、キルシュ、カルバドスなどのいずれかお好みで
シナモン
グラニュー糖
生地作り方
1)(ホームベーカリーをお持ちの方は、1)から5)までの手順はパン生地コースでやってください。)
小さな器にドライイーストを入れ、おおさじ2程度のぬるま湯と砂糖をスプーンに半分ほど(どちらも分量外)を入れて混ぜます。
活動開始ーー!おおーーー!ぶくぶくぶく・・・。
3)2のボールに1を入れ、材料の水を半分ほど入れて混ぜます。様子を見つつ少しずつ水を加えます。
粉っぽさがなくなるくらいまで水を入れます。材料の小麦粉の状態やその日の温度なんかで使用する水の量が一定じゃないみたいで、いつも同じように計っているつもりでも用意した水が余ったり足りなかったりします。
なので様子をみながらこのようにひとまとまりになるくらいを目安にしてください。
3)テーブルや流し台に軽く打ち粉をして、ボールから生地を移動。両手で力をいれてこねます。
この動画がわかりやすいかと↓。
4)たぶん5分くらいこねると表面がツルンとしてきます。そしたらボールに入れてラップをし、暖かいところで30分くらい寝かせます。
私は火の付いていないオーブンの中に入れときます。
5)30分の間にちょっと買い物、とか思って出かけたらストリートフェアやってたし。つい見て歩いてから帰ってきたらこのようなありさまに。
あわわわwww明らかに過発酵。私はいつだり失敗なしのようなフリをしたりはいたしません。等身大のお料理ブロガーです。
ととととりあえずパンチしてガス抜きしてみるか。なんか大丈夫そうじゃない?6つに分けて、またラップをかけて暖かい場所に戻す。二倍くらいに膨らむまで二次発酵させます。温度にもよりますがだいたい20-30分くらいじゃないでしょうか。
具の下準備
たまねぎとマッシュルームはそれぞれ薄切りに、ハム(もしくはベーコン)は小さめのさいの目切りにします。本当はフラムクーヘンの具はたまねぎとベーコンだけなのが正統みたいだけど、私はマッシュルームが好きなので乗せます。
サワークリームはおおさじ3程度を別に分けておき、残りに塩、胡椒、ナツメグ各少々を混ぜておきます。コレで準備オッケ。この取り分けサワークリームには塩味をつけずにあとで使うのです。フフフフフ楽しみに待ってらっしゃい。
焼きます
さーて生地はうまいこと膨らんだかね、ヒッヒッヒ(本当は怖いグリム童話風に)。
まあまあいい感じじゃん。可発酵でもなかったみたい。ちょっと食べてみたけど酸っぱくもないし。みんなー、発酵とかイーストとかはそんな厳密に扱わなくてもなんとかなるよーー(呼びかけ)。
(せっかくだからうまくできたときの写真も貼らせてください。)
フカフカまんまるでかわええのう。
オーブンを450度(華氏で。摂氏なら270度くらい)くらいの高温にセットします。
台に打ち粉をして、むっつにわけた生地のうちのひとつを3ミリくらいの厚さになるまでのし棒で伸ばします。
生地を天板に移動させ、その上に準備したクリームをたっぷり塗って、具をを好きなだけのせてオーブンに入れます。
打ち粉をたっぷり使わないと天板にひっついちゃうことがありますよー。
生地は薄いし高温なので焼時間は7分くらい。本当はブリックオーブンの超高温で2,3分で一気にバリッと焼き上げるものなのですが一般家庭のガスとか電気のオーブンでは無理だよな。ドイツのお祭りとかアルザスのフラムクーヘン専門カフェとかで食べた時は、注文から驚きの速さでアツアツのが出されてきてほんとおいしかったわ(ポワワワーン)。
生地のフチが色づいて、たまねぎが軽く焦げるくらいが理想の焼き上がり。いい感じ!
アルザスのリースリングと一緒にいただきまーす♪オイシーイ!チョッピリ焦げたたまねぎが香ばしくて甘くて、サワークリームのさっぱりしたコッテリ感と絶妙にマッチ!生地も手作りして焼きたてをすぐ食べるとマジおいしいわー。
うちではアツアツ、ハフハフ、って食べたいので次の一枚を焼きながら食べていきますが、最初に大きなのを一枚バーンと焼いて、切り分けて食べたほうがあずましいことはあずましいです
二人で五枚も食べればいくら薄手でもお腹いっぱい。でも待って!もう一枚は食べなくては!
準備の段階で、サワークリームをおおさじ3杯くらい別に取っておいたよね?最後の一枚は塩味ついているといけないからなんですよ。
生地を伸ばしてサワークリームを塗り、皮をむいて薄切りにしたバナナもしくはりんごをその上に並べます。グラニュー糖、シナモンを適量振って、好みの洋酒をまわしかけてオーブンにGO!今回アタシはバナナにコアントローを使用しました。
グラニュー糖がほんのりカラメルになってて香ばしく、洋酒が香り豊かでアツアツトロトロのバナナがたまらん!完璧だ!デザートとして完璧だよ!
ご覧に入れたように、生地の発酵など適当でも大丈夫ですし、アツアツをすぐいただくようにすると素人の生地でもかなりおいしくいただけます。作るのも具を載せるのも楽しいのでご家族やお友達とぜひ試してみてください。かなりおススメです。
過去レシピを一覧にしています。よければどうぞ。→材料別過去レシピ
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