イカとエビのセビッチェ

そろそろ秋イカがおいしい時期ですね!イカ市民ハコダテンヌはもちろん刺身が大好きですが、NYで手に入るイカは函館で主流のスルメイカではないし、そもそも刺身レベルのイカはめったに手に入りません。
 それでもアストリアの魚屋ではたまにピッチピチの元気な朝獲れイカが入ったりします。見つけたら即買い&サッとゆでてサラダやセビッチェにしてしまいましょう。


過去記事・ヒラメのセビッチェの記事で詳しく書いていますが、セビッチェとはレモンやライムで新鮮な魚介を和えた南米のお料理で、たいていは生の魚を使います。しかしイカやエビ、タコなどはサッと火を通したほうがかえって甘みも出ておいしいように思います。もちろん食中毒対策としても有効なので安心できるのも利点ですね。
 ←よく似たルックスですが、こちらはヒラメのセビッチェ。


余談ですが今回使ったイカの中にまだまだしっかりした形状を保持したアジだかイワシだからしい魚がまるまると入っており、そんなことをまったく予期せずゴロを引き出そうと指を突っ込んで「アレ?なんか手ごたえ違う?」とノーバンでキャッチ → 悲鳴&両手に持っていたものをつい放り投げる → 台所に生イカ・イカゴロ・半溶けの魚の死骸およびそれらに付随したあれこれが飛び散る(自分の顔とかにも少しかぶる) → ヒィィーーとか震えつつとりあえず猛烈に手を洗う → 半泣きで掃除・・・という出来事がありました。エキサイティングin日常!!!!


 本来ならこんな感じなはずなんですけどね。こっち見ないで。


写真とか撮ってないですが、撮っていたとしても自粛すべき恐ろしさ・・・とか思ったのですが、さっき検索したら似た経験を持つブロガーさんが写真を掲載しているのを発見しました。すごいなこの方。私もこのくらい吹っ切れてみたい。ほんとにこちらの写真のような目の色でしたよ。「こんな死に顔見たことないぜ・・・」とついつぶやいてしまうレベルでした。


さらに余談ですが、私は当初これをイカに捕食された未消化の魚かと思ったのですが、どうやらイカはトンビカラスと呼ばれる鋭いくちばしで噛み砕いてエサを食べるとのこと*1なので、この魚はイカに丸飲みされて死んだというわけではなかったようです。しかしそれではイカの群れと一緒に網に捕まえられ、もまれるうちにイカの胴の中に偶然入ってしまい絶命ということでしょうか。ギャーーなにそれそんな死に方やだ怖い!!!



さて食欲がゲッソリしたあたりですが作りましょうか。


材料
エビ、イカ、あわせて 300gくらい
レモン 1/2個
ライム 1個
砂糖 こさじ1/2
たまねぎ みじん切り、おおさじ2
オレガノ(乾燥) 少々
トマト 1/2個
シレントロー(生) みじん切り、おおさじ3くらい
チリペッパー 少々
塩、こしょう


作り方も材料もヒラメのセビッチェとよく似ていますが、私はイカやエビのセビッチェは魚よりも酸味を軽くして素材の甘さを前に出したほうがおいしいような気がするのでライムを少し少なめに使います。同じ理由で、チリペッパーも控えめに加減します。

また、エビやイカはあまり水分をまとわない素材なので、ほのかな甘みはオレンジ果汁ではなく砂糖をちょっぴり使います。


作り方
1)イカはゴロを抜いて輪切りにし、タップリのお湯を沸かして15秒ほど湯通しします。すぐにお湯からザルに上げ、水が切れたら冷蔵庫で冷やします。ゆでたイカは水につけたりせず冷やしたほうがおいしいような気がします。
 


2)エビはサッとお湯でゆでてもいいのですが、フライパンに並べて白ワインを少量ふりかけてフタをして、短時間のワイン蒸しするとさらにおいしいです。色が赤くなったらすぐに火を消し、火が通り過ぎないようにしてプリプリ感を求めてください。


3)エビとイカが冷めたら、レモン1/2個分、ライム1/2個分の絞り汁、みじん切りのたまねぎ、オレガノ、こしょうをふりかけてよく混ぜ、20分ほど冷蔵庫で置いておきます。付け時間は20-30分程度の短時間で十分だと思います。


4)漬け汁を捨て、砂糖、みじん切りのシレントロー、荒く刻んだトマトを加えて混ぜ、味見をしてライム、塩、こしょう、チリペッパーで味を整えてできあがり!
 冷やした辛口白ワインでいただきましょう。


イカやエビはマヨネーズ系のサラダにしてもおいしいけど、こんな風なさっぱりシトラス系のセビッチェもまた一興です。ライムとシレントローの香りが素的で、かなり低カロリー&ノーファットな一品なのに我慢した感じが皆無なのもいいですね!

味付けがビミョーに難しく、酸っぱくなりすぎるとガッカリなのですが、塩味も酸味も辛味も軽めにするように気をつけるとおいしく味付けできると思います。よければお試しください。



過去レシピを一覧にしています。よければどうぞ。→過去記事・レシピ一覧


 さわやかセビッチェにクリック!なんならイカに入っていた魚にも疲労した私にもクリック!


 そしてこのレシピいいじゃん!と思ったらこっちもクリックお願いします。

*1:しものせき水族館ホームページ・お魚探検隊「イカの餌の食べ方」参照