鶏をさばいて焼き鳥にしよう

みなさま、こちらは鶏小屋から一羽選んで食べることを疑似体験できるお料理ブログです。今日は前回選んだかわいい茶色の鶏をおろして焼き鳥にして食べちゃうところをお届けしまーす!前回の記事への反響で「思ったよりメンタル攻撃ぬるくてよかった・・・」という声が聞かれましたが、今回もドキドキの臨場感&軽くグロ注意です♪ご了承の上お進みください。


いきなりじゃアレですのでまずはおいしい焼き鳥の写真からどうぞ。


前回までのお話 おそらくいつもスーパーなどの店頭で売ってる鶏は白いブロイラーなのだろうな、との不確かな理由から「じゃ茶色の鶏ください」と選ばれたこの子をお持ち帰りです。
 
茶色の鶏「(バサバサー)ケージから出されちゃったけどなんなのー?お出かけするのー?(バサバサー)」
ゆう 「そうよ・・・遠くに行くけど、でもすぐだからね。。。」


15分後このような袋に入ってきました。
 この袋がまだあの子の体温を感じさせるんだから、帰路はほぼ勤行。


開けてみまーす

肉や魚は新鮮なら新鮮なほどいいというものでもなく、もっともおいしく食すためには熟成時間が必要だそうです。
これは屠殺後に肉のたんぱく質が分解されてイノシン酸やアミノ酸などのうまみ成分に変わるからですが、鶏肉の場合は肉を低温(理想的な温度は4度)に保つ条件で、一般に屠殺後8時間後にうまみ成分が最大になり、24時間後には早くも減少しはじめるのだそうな。

おそるおそる開けてみます。
 やめてよこういうの!羽根は全部とってくれって言ったじゃん!(ビクビクしてるのでリアクションが鋭い)

羽根もついていることだし、一度水できれいに洗うことにしましょう。大きなボウルに丸ごと入れ・・・ギャッ!!!中からなんかゴロンって出てきた!!!切り落とした首とかじゃないでしょうね!!!(←超一瞬の間に考えた)


 なんだ、レバーとか入ってるのか。。。あービックリした。
鶏を絞めてもらう時、ほんとはレバーやハツなんかの可食の内臓も欲しかったんだけどそう言ったら内臓ぜんぶズルンと袋に入れてよこされたりするかも知れない?とか懸念したため中をきれいにしてくれるようにだけお願いしていたので、こういうものが入っているのが予想外でビックリしすぎてしまいました。でも親切で丁寧なサービスだね。

レバーはいいけどなんなのこれ。
 この黄色が目に飛び込んできたんでビックリしたんだよ。ネットで検索したところ砂肝らしいけど。

 裏返してみると、かすかに見覚えあるようなないような。


そしてこれが全身です。
 ローストチキンとかサムゲタンとか作ったことのある方なら「アレ?」とお思いでしょう。通常売っている丸鶏では落とされている首骨がついています。



いよいよおろしちゃうよー

鶏についてはいろんなさばき方があるようですが、要は脚x2、手羽x2、胸x2、ささみx2、そして骨にすることが目的です。

一度お料理教室で習ったけど、胸肉を胸骨から切り離す時以外はだいたい関節のところからはずすので強い力で包丁を使う場面もないし、ほんと魚ほど難しくないと思います。出刃包丁とかもいらないんじゃないかなー。普通の三得包丁とかでいけます。


以下に写真も載せますが、動画を見たほうがわかりやすいでしょう。
 
ジャーンケーン!グー!


まずは腿をはなします。
 皮に切れ目を入れてから関節をボキン!と後ろに折るようにはずして、ナイフでつながっているところを切り離します。


白い関節の端っこが見えるはず。そこを狙って切り外します。
 むしろ小さなナイフが活躍する場面が多いかと思います。


次に手羽やります。上に張った動画では手羽と胸肉を一緒に骨から離してましたが、私は先に手羽を本体から離しちゃったほうがやりやすいです。
 要領は脚を外すのとだいたい同じ。


いよいよ胸肉ですよ!
 まんなかに一本、縦に包丁で切れ目を入れてー・・・


アバラから肉をはずしていきます。
 わりと簡単。肉一枚全部はずせばいいだけだから、間違って違うところをどうかしてしまったとかいう失敗もなくできるはず。はずした胸肉をよく見ると、ささみが一本ずつついてるのがわかるので、これは手ではがしちゃいます。


けっこうキレイにできました!
 脚2本、胸肉2枚、ささみ2本、手羽2本、そしてレバー、ハツ、砂肝各一個です。

 使う料理によって、脚を腿肉とドラムスティックに切り離します。


さあどうやって料理しよう。こんなに新鮮な鶏肉はぜひ肉自体の味を楽しみたいが、鶏鍋にするにはまだ暑い。。。

となれば焼き鳥だよね!腿肉、ささみ、手羽先を使います。
 竹串じゃなくて金串だけど、ケバブとかじゃなくあくまで焼き鳥。ネギも手に入らなくてたまねぎだけど、あくまで焼き鳥です。

手前の2本はささみです。家庭では炭火焼とか無理なのでせめてグリルで焼いてー。

かわいい茶色の鶏の面影をまなうらに浮かべつついただきます!
 そりゃおいしいさ!ドテラおおよろこび!!

ジュワッと来るのにぜんぜん脂っこく感じない、ほんと味の濃い肉汁。塩こしょうだけの味付けなのにこんなにうまいなんて、世の中の鶏肉がみなこんな感じだったら味の素とか商売あがったりだと思うよ。


中くらいの大きさの鶏一羽、生きてる状態で5パウンド(約2.2キロ)のものが12ドルでした。私の近所のスーパーで丸ごとの鶏は同じくらいの大きさのもので4ドルしないくらいなので価格だけ比較すると3倍なのですが、一度も冷凍していない朝びき鶏を手に入れたと思えば高くないよな。また、食べてみると確かにとてもおいしいです。特に地鶏でもなんでもない鶏だと思うのですが、おいしい味しかしないというか、鶏くささがないというか。

とは言え、一羽買ってしまうと各部位が二つずつ取れるので、せっかくの新鮮な鶏のすべての部位をおいしく食べるにはメニューが限られてしまい、日常的には使いにくいですね。今回、私は腿、手羽、ささみを焼き鳥にし、胸肉はレモン蒸しにしました。そして次回の更新で残りの部位(ドラムスティック、レバー、ハツ、骨)をすべて使ったとってもおいしい一品のレシピをアップします。お楽しみにー!



参考資料

流通、店頭での品質管理(全国食鳥肉販売業生活衛生同業組合連合会)

地鶏並びにブロイラーの解体前および解体後の熟成に伴う肉質(呈味成分、肉の硬さ・軟らかさ)の変化(広島大学大学院 生物圏科学研究科)

鶏肉の生産、処理加工および流通の現状(京都産業大学)



過去レシピを一覧にしています。よければどうぞ。→過去記事・レシピ一覧

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