南米のお刺身マリネ・セビッチェをヒラメで食べよう

セビッチェ(ceviche)・・・とれとれの生の魚介類をライムやレモンのきいたマリネ液に漬けていただく、ペルーやメキシコなど中南米の沿岸地方各地で人気のこの一品。刺身民族日本人なら無視できない。
 ピッチピチのヒラメで作りましたー!


今回使ったのはアストリアの魚屋で「今日は刺身で食べられるヒラメ入ってるよ!」と声をかけられてつい買ってしまったflounderです(flounderってヒラメなのかカレイなのか・・・顔が左側についてたような気がするからたぶんヒラメでいいんじゃないかなあ。。魚屋でおろしてもらったので個体の写真もありません。スミマセン)。

 こちらの魚屋さんではスシで食べるというと、ちゃんと皮をはいで腹のとこの骨をそいできれいに刺身用のフィレに下ろしてくれます。ありがたいね。(最近では「エンガワ残しておいたよ!ココも食べるんでしょ?」とドヤ顔するさ。まちこ先生に教わったんだろうか。)

中くらいのフラウンダー一尾とシーバスの骨とっておろした身を3枚(しょうゆに漬けて後で焼いて食べるんだ)買って23ドルとかでした。アメリカでこんな元気な魚この値段で買えるなら安いよな。一度シタレラに買い物に行って「イヤーさすがに高い・・・ってこれ1lbsでなく1/2lbsあたりの値段かよ!まじか!」って思ったら実は1/4lbsあたりの値段でカルチャーショック&ひとっつも買わないで店から出てきたことあるよ。


セビッチェってなーに?

以前甘エビのセビッチェのレシピで書いた記事から抜粋しますが、セビッチェというのは中南米の湾岸で人気のお料理で、新鮮な魚介類を生のままレモンやライムの絞り汁で和えたり浸したりして、細かく刻んだたまねぎ、チリペッパーやシャンツアイ、トマト、アボカドなどを混ぜた逸品です。

 あいほーんのカメラで撮ったボケ写真ですが。

レモンやライムなどのシトラス系ジュースの酸が魚介類のタンパク変性を起こす性質があるので、よく「熱ではなく酸で料理したもの」のような言い方をされますが、ライムやレモンや酢は食中毒を起こす細菌やウイルスの増殖は抑えられてもそれ自体を殲滅させられるほどではないことを、特に実際に中南米を旅行するなら覚えておいたほうがいいでしょう。

魚は白身を使うのが一般的ですが、マスを使うレシピも見つかりました。その他ではエビ、イカ、タコがよく使われますが、これらは一度軽くゆでてあるものを使うことが多いようです。一種類だけで作ることも、多種類の具で作ることもあるようですが、たぶん地域差とかもあるんじゃないかな。


材料
今回私が使ったものです。レシピはいろいろあるようなので、ご参考程度に流し読んでください。

ヒラメ 300gくらい
レモン 1/2個
ライム 1-2個
オレンジ 1/2個
たまねぎ みじん切り、おおさじ2
オレガノ(乾燥) 少々
トマト 1/2個
シレントロー(生) みじん切り、おおさじ3くらい
チリペッパー 少々
塩、こしょう


作り方

1)まず材料の魚を一口大に切るのですが、三枚卸の魚の場合、真ん中に骨が走っていると思います。骨抜きで抜いてもいいのですが、身がくずれそうなら切り落としてしまった方がいいでしょう。


骨を取ったら一口大に切ります。今回はエンガワも混ぜて作りますよー。
 やばいこれマジうまい。すごいおいしい魚だ。

何の手も加えていない生の魚なのにまな板から直接つまみ食いが止まらない(結婚してまもなくこんな現場を目撃したドテラは「まさか・・・・今、生の魚を食べてた???」と超ドン引きしたものですが、結婚13年目を迎えた今では「ちょ!!一人でなにおいしいもの食べてるの!ボクも味見するぅーーー!!」としょうゆ注ぎを持って走ってくるほどに飼いならされ異文化受容しました!)。


2)魚にごく軽く塩をふり、ライム1個とレモン1/2個の絞り汁をかけ、みじん切りのたまねぎ、こしょう、オレガノ少々を混ぜます。
 色的にきれい&ハンパに残っていた紫たまねぎを使いましたが、フツーのたまねぎで無問題です。

 軽く混ぜたら冷蔵庫に1-2時間ほど入れておきます。

漬け時間は材料やレシピによってさまざまです。酸で起こるタンパク変性に殺菌作用を期待し、一昼夜漬けるといっているレシピもありますが、先に言及したようにレモンやライム程度の酸では増殖は抑制できても殺菌はできないそうなので食の安全としてはあまり意味ないですね。長く漬けると食感が固くなるし、私は二時間以上は漬けないほうが好きです。食中毒予防としては漬け時間の長短より温度管理(常に冷蔵庫に入れておき低温を保つ)のほうが大事です。


3)時間が経ったら容器を傾けて漬け汁を捨てます。絞ったりする必要はないです。
 魚の身が白くタンパク変性してますね。

ネットでけっこういろいろ検索したところ、ここで漬け汁を捨てろを書いてるレシピはほとんど見つからなかったのですが、やっぱり魚からも水がでてるし一度汁きりしたほうがおいしくてきれいな出来上がりになると思います。


4)味見をして酸味が足りないようなら適量のライムの絞り汁を回しかけ、さらにオレンジ1/2個の絞り汁も加えて混ぜます。
やっぱりスッパイだけでなく少し甘みがあったほうがおいしいと思ってオレンジを使ってみたところ、さわやかさ&風味&甘みが理想どおり!すごいアタシのひらめき(&握力)!(←このへんで泥沼から生還しました)


5)種をとって荒くみじん切りにしたトマト、みじん切りのシレントローも混ぜ、軽くチリペッパーを振ります。


味見をして塩こしょうで整えたらすぐいただきましょう!
 エンガワが数切れ混ざってるわよー。

もうほんと言葉が要らない!レシピと写真見て想像して!ほんとオイシー!!!


刺身ともカルパッチョとも違う生食用のおいしいお料理、ぜひお試しいただきたいです。
日本でならお刺身用のおいしい魚を使って手軽に作れると思いますし、NYなら今の季節はキレイで活きのいいフラウンダーが手に入るのでぜひどうぞ。


追記:私が買い物した魚屋はアストリアの30 Ave.にある、外壁がカラフルな魚のレリーフになってる例のお店です。ご参考まで。3508 30th Ave. Astoria


過去レシピを一覧にしています。よければどうぞ。→材料別過去レシピ 

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